22.11.19

【AMAZONプライム動画】プリズナーズ



重くてシリアスなミステリーの長編をAMAZONで見た。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『プリズナーズ』。

舞台はペンシルバニア州。



町で小さな工務店を営む信心深い男であり三人の子供の父であるケラー。


信仰心はないが、元不良で、仕事に対する烈しい情熱を秘める刑事、ロキ。


主にこの二人が、この映画では主人公と言えると思う。


宗教的映画と言われているようだが、私が見たところ、一つ一つの宗教的な意味がわからなくとも十分堪能できる映画だと思った。

一つだけ、娘をさらわれた父であるケラーの信仰の表れとしての祈りの深さだけでも理解できれば、一段深く感情移入できるのではないか。

『神よ、私の罪を許したまえ』などと、常に祈っているのだが、彼が、犯人だと確信しているアレックスを拷問する合間にもそう祈っている。これは、信心深いクリスチャンにとっては、ただ許されると思っているのではない。自分がしたことの代償を自分が引き受ける、という決意なのであり、自分の命を捨てる、自分は地獄に行っても構わない、といった覚悟を表明しているのだ。


文学や宗教学に詳しい人にとっては、この映画の殆どすべての部分に神話の隠喩などが隠されているそうである。

・・・が、そういった知識がなくとも楽しめ、特にヒュー・ジャックマンの迫真の演技に引き込まれ、感情移入してしまう。

映画専門レビュー家でないので細かい事はこれ以上言わないが、お勧めできる映画であると思った。




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